40年振りに子供が使っていた中学一年生の英語の教科書を開いてみました。自分が使っていた教科書とはすっかり変わってました。最初に出て来る文が This is a pen. でも I like English. のどちらでもないんです。
人を紹介する。自己紹介をする。から始まるんです。まるで英会話のテキストのようです。学校の英語の授業も使える英語を指向するようになっていたんですね。留学生が来たと言っては逃げたり、「あの先生の英語解らない 。」と留学生に言われるような先生はきっともういない?のかも知れません(私が通っていた高校にはそんな先生が平気で生息していました。一応、進学校でしたが・・・)。
では早速見て行きましょう。
ケビンがローラにケイコを紹介しているというシチュエーションです。ここでのターゲットセンテンスは、This is Tanaka Keiko. です。
同じ This is で始まる文章でも、だから何なんだとしか思えない This is a pen. とは大違いです。a pen が Tanaka Keiko に変わっただけで完璧に実践的です。This is a pen. じゃ荒井注のギャグにしかなりません(これを知っている人は私と同年代かもしれません)。
ところで気がつきましたか? 「こちらが 田中 けいこさんです。」と紹介しています。Tanaka Keiko さんです。Keiko Tanaka さんではありません。日本で話しているならば、日本で言う様に苗字・名前の順で良いんでしょうね。(授業の範囲を超えてしまうので教科書には出ていないですが)この後に、Please call me Keiko. と付ければ完璧でしょうね。
そしてもう一つのターゲットセンテンスが How do you do? です。紹介されたら挨拶をして、It's nice to meet you. と続く。この当然の事が教科書の最初に出ている(挨拶でHow do you do? を必ずしも使うかは別にして)。これだけで、感動ものの教科書です。
ところで、How do you do? は 「はじめまして」ですよ。How are you? How are you doing? How have you been? 「ご機嫌如何 」、「今までどうしてたの 」 と混同しないようにご注意下さいね。
さて、では、教科書を飛び出しますよ。さすがに、How do you do? を使った歌詞はBeatles にはありませんがしたが、How do you do? の後ろに it をつけます。すると・・・ How do you do it? どうやってやるの? になります。
実はこれ、Beatles のデビュー曲になるはずの曲のタイトルでした。他の方のデビュー曲になってしまいましたが、Anthology1 に入っているので Beatles の曲として聞く事ができます。
How do you do it.
How do you do what you do to me?
..........と続きます。
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