4-2.のもう一つのトピックは、副詞very と否定文です。この教科書『PROGRESS 21』時々ふっとめっちゃ高度な内容がさらっと紛れこんできますので要注意です。今日の内容は難しいですが、非常に重要なところです。油断せずに行きましょう。
今日のターゲットセンテンスは、次の二つです。
I like dogs very much.
I don't like cats very much.
Thank you very much. 「大変ありがとうございます。」のvery much です。「とても」 とか、「たいへん」 っていう強調の意味ですが、否定文に使われると実は曲者なのです。この二つの文章 very much の意味が違います。この違いを理解するのが今日の目標です。
前回、英語を頭から理解するという話をしました。今日も頭から理解して行きます。先ずは、I like dogs very much. から、
主語の I 「私は」
動詞の like が来て、「好きだ」 何を好きなんだよ。早く言ってよ というわけで
目的語の dogs 「犬」
そして、副詞の very much が来ます。
副詞は始めて出てきました。副詞は動詞や形容詞を修飾する言葉です。ここでは動詞の like を修飾して、とっても好きだ となります。
では、次に、I don't like cats very much. です。
主語の I 「私は」ここは、さっきと一緒ですね。
次に否定の don't が来ています。否定だから、「〜でない。」と訳す・・・で説明が終わってしまうと、ちゃんとした訳ができないだけでなく、英語が理解できなくなってしまいます。英語を教える方も教わる方もここは注意して下さいね。not が否定するのは、「not の後ろ」です。
つまり 上の文章だと、like を否定しています。そして、同時にlikeを修飾しているvery muchもひっくるめて否定しています。「めっちゃ」を否定して、「それ程でも」「好き」も否定して「好きじゃない」--> 「それ程好きってわけじゃないんだよね。猫が」という部分否定になります。
「大嫌い」って意味だとすると、very muchは否定していない ことになりますからね。ご注意下さい。
教科書から少し離れますが、違う例を挙げてみます。
I really don't like cats. と I don't really like cats. を比べると解りやすいかもしれません。really は「本当に」という意味です。ここでもう一度思い出して下さい。
「not が否定するのは、「not の後ろ」です。」
I really don't like cats. 私は、まじで、好きじゃないのよ、猫を(真剣に嫌ってます)。reallyはnot の前にありますから否定の範囲から外れています。
I don't really like cats. 私は、まじってわけじゃないけど、好きじゃない、猫が(どっちかっていうと好きじゃないなぁ)。 reallyもひっくるめて否定しています。
難しかったですか。英語を頭から理解するということを今回も少しだけ体験して頂きました。この教科書さらっとこんな事が突然出てきて何の解説も書いてなかったりしますので、先生はちゃんと教えているのだろうかとか、中学一年生にどこまで理解を求めているのか???だったりしますが、ここでは、できるだけ、丁寧に解説して行き、少しづつレベルアップして行きます。Book3が終わる頃にはセンター試験レベルまで引き上げて行きますのでお楽しみに。
さて、今日のBeatlesですが、いろいろと歌詞を調べてみて、否定的な 言葉は歌詞にはあんまり使われないんだなぁと感じています。じゃあ、very much はあるかというと、 これも見つからないので、very を使った曲を選んでみました。We Can Work It Out です。
Red album に 入ってます。The Beatles 1 にも入ってます。
We can work it out. 「僕たちなら上手くやって行けるよ。」
Life is very short and there's no time for fussing and fighting my friend.
「人生はほんとに短いんだ、些細な事で騒いだりケンカをしてる暇は無いんだよ。」
本当にそうです。「落ち込んでいる暇なんてない。なんとかなるさ」と元気付けてくれる名曲です。
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