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7-1.  I play at a sports club every Tuesday. (その1)

Lesson7のトピックは現在形と三人称単数現在です。ここは中学一年生の英語学習の一つの壁だと思います。乗り越えてしまえば大したことではないのですが、ここでギブアップしてしまう生徒さんが結構いるようです。学校の勉強は皆さんをふるいに掛けている訳ではありません。ゆっくりと2回に分けて進めていきますので、みんなで一緒に軽々と乗り越えて行きましょう。

【現在形って何】

ではタイトルの文を見てみましょう。

I play at a sports club every Tuesday.

先ずはこの文章を訳してみましょう。前置詞 at の感覚の説明は次回(その2)でしますね。とりあえず、場所を示す前置詞 at 〜 は、「〜で」と訳しましょう。

every は後ろに数えられる名詞を持ってきて「どの〜も」という意味になります。学校では「すべての〜」と習うかもしれませんが、ここで要注意です。

日本人は「すべての」と言うと、全体を一括りにして考えがちですが、everyは、一人一人、一つ一つにフォーカスしています。あなたもあなたもそしてあなたも、または、これもこれもそしてこれも、という意識があるので、every の後の名詞は「単数形」が来ます。

「私はプレイする。スポーツクラブで、毎週火曜日に」となって、毎週火曜日に(定期的に)スポーツクラブに通っているんだなぁということが想像できますね。

これまで like, have などの一般動詞を使った文が幾つか出てきました。

I like English. 「私は英語が好きです。」

I have a pet. 「私はペットを持っています(飼っています)。」

と訳していました。ここに、現在形という時の流れの感覚を添えていくのが今日のトピックです。

教科書には、「毎日の生活で、繰り返し行う習慣的な動作を現在形で表す。これは「今〜しているところだ。」という意味ではなく、「日頃よく、あるいは、たまに〜する。」という意味である」と定義しています。

習慣的な動作を示すのが現在形だと言っています。どうですか、少し違和感がありませんか?

突然、習慣を表すと言われても、現在形という言葉と直感的には結び付かないですよね。

現在形というのだから現在の事を表すと考えたくなるのですが、現時点だけではなく、今そうしているし、過去にもそうしていた、未来でもそうしているだろう。という一貫した動作を表す時に使うのが現在形です。

ここから習慣という感覚が出てきます。一時的ではない一貫した動作が現在形が持っている感覚です。

中学一年生の1学期位に習うところなので、何となく過ぎてしまう単元なのですが、英語感覚の観点からは実はとっても重要なところです。

一方、「今〜しているところだ。」には、一貫性が感じられず、今まさに何かをしている瞬間の動作を切り取ったスナップ写真あるいは短い動画のような感覚です。

こちらは、もう少ししたら、現在進行形という形でその感覚を勉強しますのでお楽しみに。(TOEIC PART1写真問題のナレーションは現在進行形がよく使われています。)

現在形は現在・過去・未来を通じた「一貫性」の感覚と受け止めて下さい。

【三人称単数とは】

さて、もう一つのトピックが、三人称単数現在です。

「三単現のS」(さんたんげんのえす)という呼び名で有名な文法用語です。

三人称単数とは、主語が、he, she, Kevin, Keiko, it など I, you 以外の総ての単数を示しています。私が一人称で、あなたが二人称、それ以外の単数が三人称単数で、それらを主語にした動詞の現在形が三人称単数現在です。

主語が、三人称単数の時にその現在形の動詞の語尾には、s、またはes を付けるという約束があります。何で、三人称単数の時だけ動詞にsが付くのか不思議ですよね。

実は、ヨーロッパの言語 は、人称によって 動詞の形が変化 するものが多いです。フランス語は一人称、二人称、三人称それぞれの単数、複数の6種類で変化しちゃいます。変化することで、主語を聞き取れなくても動詞の変化で主語を類推できるのです。英語は 活用が簡略化されて、三人称の時だけ名残として残った形のようです。

英語嫌いになってしまう罠がこの「三単現の s 」です。

第一の罠

テストの時に、動詞の末尾に s を付け忘れることで、バツをもらって、点数が伸びない、それで自分は英語ができないんだと勘違いして英語嫌いになってしまう。

第二の罠

名詞の複数形で、名詞の後ろに付ける s と混同してしまいわけがわからなくなる。名詞、動詞 といった区別も英語で突然出て来た言葉なので、消化不良になっている。

どちらの罠もテストの時にハマってしまうからイヤになっちゃうんです。

前もって何度もハマっておけば、テストの時は、「ふっ、それはもう見切っているぜ、二度と同じ手は喰わないぜ。」と一刀両断にしちゃいましょう。

次回、具体的な内容に入っていきます。

今日のBeatles は、三単現の s ということで、And I Love Her です。

A Hard Days Night に収められている曲です。

I give her all my love, that's all I do... 「僕は僕のありったけの愛を彼女に捧げる、ただひたすらに」

主語が I ですから動詞に s はついていないですね。

She gives me everything, and tenderly... 「彼女は全てを私に捧げてくれる、しかも優しく 」

こちらは主語が she なので s が付いてます。

このgiveという動詞、〜に...を与えるという意味の動詞で、give (誰々) (何々) と動詞の後ろに2つのコンテナをつなげられる力持ちです。give のような「授ける型の動詞」(造語です。文法用語ではありません)はコンテナを2つ繋げられます。 give, get, buy, ask, tell, teach 等があります。

会話初心者の頃、"I give ....." と言って言葉を探していたら、先生が、"What did you give to whom?" 「誰に何をあげたの。」

give と来たら後ろに箱が2つ繋がっていて、そこに言葉を入れてくれないと気持ち悪い〜 というのがネィティブの感覚のようです。

その時、先生が言った言葉 "Feel the English!" (英文法でも英語を感じることができるんだよ。) が私のパワーフレーズであり、このブログの原点になっています。

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