前回は不規則動詞を見てみました。沢山ありましたが、数ある動詞の中の100弱位ですから、覚えられない数じゃありません。時間を掛けてもよいので、きちんと覚えて正しく使える様になりましょう。
さて、今日はbe動詞の過去形です。表にすると以下のようになりますが、よく見ると 一人称の I と三人称単数 の he she it の時に was それ以外が were となってます。現在形より少しだけ少なくなって、2種類になってますね。
文法的には、これだけの違いなので、今日は過去形を含む文章を見て行きましょう。こんなアメリカンジョークがあります。
<<Washington D.C.>>
A teacher asked one of her pupils. “Can you name our nation’s capital?”
The reply was, “Washington D.C.!”
When asked what the “DC” stood for, the pupil added.
“Dot com!”
先生が、児童に質問をしました。「私たちの国の首都を言えますか。」
子供たちの答えは、「ワシントンD.C.!」
では、「D.C.は何を表していますか。」と尋ねると、
「ドット コム」
アメリカ合衆国の首都 ワシントンD.C. を使ったinternet世代のjokeです。ちなみに、D.C.は District of Columbia(コロンビア特別区)の頭文字です。
使われている動詞は全部過去形です。こんな事実? があったんだ。という表現で過去形を使って表現しています。
では、BeatlesのアルバムHELP!からタイトルナンバーのHELP!を見てみましょう。先ずは、過去の自分を回想します。
When I was younger so much younger than today,
I never needed anybody’s help in any way.
(今よりずっとずっと若かった頃は、決して誰の助けも要らなかった。)
過去の事を回想しながら、I was ~. I never needed ~. と過去形を使っています。否定+ in any way は 否定の強調で、「決して~でない」を表します。neverも使っているので、否定度合いはmaxです。
そして、そんな日を今、思いながら、
Now I find I’ve changed my mind and opened up the doors.
(今、私は気づいている。いつからかわからないけど、気持ちが変わって来ている。そして、心の扉を開けたんだ。)
この文章、言いたいことは、とってもよくわかるんだけど、文法的にみると、意外に難しい。I find これは現在形なので、今の状態を言っていて、「今やもう気付いているさ」と言い、I’ve changed my mind まだ出てきていない文型ですが、現在完了と言います。
過去のどこかの時点からずっと続いてきている状態を表します。詳しくはまたどこかでお話しします。「気持ちが次第に変わって来ていた。」 そして、opened up the doors. また過去形ですが、I’ve changed my mindの結果として、とうとう、ある時(ある一時点で)、「心の扉を開けた」と言ってます。
今の日本語には無い時制もこれから出てきますが、時の散歩を楽しんで頂ければと思います。
(実は、古文には現在完了を表す助動詞がありました。その他にも古文の助動詞は複雑多岐に渡り難解ですが、微妙な表現を表すことができていたようです。そう思うと、今の日本語は、時を表す感覚等が次第に弱くなってきているのかもしれません。)
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