今回のメインテーマは、someとany です。学校では、someは「いくらかの~」で、anyは疑問文や否定文の時に、someをanyに置き換えて文を作るという規則を教わります。教科書の例文もそれを意識したような例文になっています。
肯定文 I need some peaches. 「いくつかの桃が必要だ。」
否定文 I don’t need any peaches. 「桃は必要ない。」
今日のターゲットセンテンスも You don’t have any apples. 「りんごは要らないよ。」
疑問文 Do you need any peaches? 「いくつかの桃が必要ですか。」
これらの文自体は間違えではないのですが、someとanyを同一視するのは、やり直し英語では、「ちょっと待った」としたいと思います。
もう一度someについて辞書を引き直してみると、「漠然と示して」とか、「はっきりと数・量が少ないことを示すときはa few, a littleを用いる」とか書いてあります。
どうやら、someの本質は、あまり多くない数ではありつつも、具体的な数を言いたくない・言えない 「数限定の漠然としたイメージ」が付きまとっているようです。
“Would you like some coffee?” “Thank you.” 「コーヒー如何ですか。」「ありがとうございます。」
“Have some more dessert.” “Thanks again.” 「デザートをもう少しどうぞ。」「ありがとう。」
これに対してanyは、単にsomeを使った文の否定・疑問に使う単語なのかというと、違うんじゃないの~ という感じが漂っています。
上の例文の、I don’t need any peaches. 「桃は必要ない。」 この文章、「桃なんかいらないよ。そうさ、どんな桃だっていらないさ。」
私の頭の中には、大きな桃、小さな桃、美味しそうな桃等々、いろんな桃が思い浮かんでいるけれども、その「どれを取っても」、必要ないと言っています。
この「どれを取っても」がany のイメージで、「どれを取っても~でない。」と否定文が来るパターンが多いので、否定文とつながりやすいというだけのことです。
今日のBeatlesは、RUBBER SOULからIn My Life です。個人的には大好きな曲です。郷愁を誘うメロディーと歌詞、間奏のバロック調のピアノ、どれを取ってもお気に入りの曲です。
There are places I’ll remember all my life, though some have changed.
Some forever not for better, some have gone and some remain.
(一生忘れられない場所がある。幾つかは変わってしまったところもあり、永遠に悪くなってしまったところもある。無くなってしまった場所、そのまま残っている場所もあるけれど・・・)
Some forever not for better. この部分は難しいですね。この部分、
『THE COMPLETE SONGS OF THE BEATLES』 に掲載されている歌詞・訳詞と、アルバムに入っているリーフレットの歌詞・訳詞が明らかに異なっています。そして、多分、前者の歌詞・訳詞が正しいと思います。
リーフレットでは、この部分、「良くも悪くも永遠に変わらない場所」と訳しています。これは如何なものかと。(さらに言うと、リーフレットはThere are places I remember … と歌詞を綴っていますが、ここも見解が分かれているところです。)
アルバム同梱のリーフレットの間違えを見つけるのも楽しみ方のひとつです。
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