日本の英語の教科書は今も昔も will を「未来を表す助動詞」として、「~するでしょう」と訳すと教えるんですね。何か深いわけがあるんでしょうかね。これ、はっきり言って間違えです。will は「意志」を表すとっても強い言葉です。
結婚式の誓いの言葉を見てみましょう。神父さんが花嫁に、
Will you have this man as your lawful wedded husband?
Will you love him, honor him, comfort him, and keep him in sickness and in health?
花嫁
I will.
よく言われる誓いの言葉を抜粋したものですが、ここにwill が使われています。「この男を汝の夫とするでしょうか?」なんて弱々しく訳しちゃっていいですか?なんか、そんな聞き方されたら、No. って答えちゃくなっちゃいませんか。
やっぱり「この男を汝の夫としますか(する意志はありますか)?」ですよね。そして、花嫁の答えは、「はい、誓います。」ですよね。「はい、そうするでしょう。」なんて答えられたら、花婿さんは、とっても不安になっちゃいます。
人生を賭けて誓う意志を表すのがwill です。肝に銘じて下さいね。
ことわざで、Where there's a will, there is a way. というのがあります。「意志あるところに道は通ずる。」ここでは名詞になって意志という意味になってます。
という訳で、will は「意志を持って~する」、「必ず~する」と言った訳になります。will のイメージ 変わったのではないでしょうか。
それ程強い意味なので、ちょっと語気を和らげたいなぁという時には、I think I will ~ として、語気を和らげます。
ディベートやエッセイで、意見を書く時には、主張が弱まってしまうので、使うのはご法度の I think を使います。
willのイメージ掴めましたでしょうか。
では、未来進行形はどうなるの? というと、
I'll be waiting for you at the front door at 3.
(3時に正面玄関で待っているよ。) という意味ですが、じゃあ、
I am waiting for you at the front door at 3.
と何が違うの?
正直言って、未来進行形になるとほとんど何も違いません。ここでは、この理解で十分かと思います。
意志を表すwill を敢えて訳すと、
「3時に正面玄関で待っている意志がある。」となります。
なんか、少し意味ありげな訳になりますね。このニュアンスの違いは婉曲表現のところでお話しすることになるかと思います。
次回からLesson2 に入ります。
さて、今日のBeatlesは、Anthology 1 より I'll Get You です。
It's not like me to pretend (こんな風に) 装うのは自分らしくないんだけど
But I'll get you, I'll get you in the end でも、僕は君をものにする。結局、最後には、君をものにしてみせる。
Yes, I will, .....そう、してみせる。
告白の歌ですが、強烈な意志が感じられるでしょ。これがwill の本質です。
では、また。
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